京都市 五番町遊郭跡

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五番町の歴史

江戸時代初期に北野天満宮、愛宕山の参拝客を相手に茶屋をはじめ、花街として発展していきました。
芸妓と娼妓混合の街だったらしいですが、徐々に娼妓主体の街になっていきました。
明治に入ると五番町は独立の遊廓として認められます。
近くに上七軒があるため、五番町は上七軒より揚代が安く、職人が多く通う花街として知られていたが次第に娼妓本位の街となっていった為、五番町=下級花街のイメージがつきました。

五番町が舞台の小説

1950年(昭和25年) 鹿苑寺(通称・金閣寺)において発生した同寺子弟の見習い僧侶であり
大谷大学の学生による放火事件で「五番町夕霧楼」の他にも三島由紀夫の「金閣寺」
水上勉の「金閣炎上」の題材にもなっている事件です。

貧しい家族を養う為に五番町夕霧楼に自ら売られて遊女となった夕子と同郷の青年僧との
悲恋が描かれていて、最後のラストは涙しかないです。
悲恋な内容だけど美しい小説です。何度、読んでも飽きません。
何冊、人の贈ったことか・・・😅

1963年に佐久間良子さん、1980年に松坂慶子さんが夕子を演じた映画が公開されています。
私は佐久間良子さんバージョンの映画の方が好きで、DVDも持っています。
小説の田舎から出てきたばかりの少女の雰囲気が出ていたと思います。
松坂慶子さんのほうは夕子にしては色気があり過ぎたような・・・気がします。

五番町を散策

千本日活は花街組合があった場所らしいです。(Wikipediaによると)
DVDやネットで気軽に見れる時代なので、成人映画館って閉店してく所が多いと思うんですが、
千本日活は看板も新しくリニューアルしているので、まだまだ利用する人が多いんですね。
一度、社会見学の為に入ってみたいですが、一人ではかなりの勇気が必要です(笑)

旧看板のときの千本日活

2007年頃に歩いた五番町の街並みです。
現存している建物もまだありますが、多くが解体されて新しい住宅や駐車場になっています。

食事とスナック

五番町で飲み食いといえば私の中では「ニュー万長」(一見さんお断り)と「ヘルメス」
現在はヘルメスの看板も無く、お隣のお宅も無いです。
ヘルメスの隣のお宅もかなり大きな建物ですね。

ニュー万長(一見さんお断り)

下町にある焼肉屋さん。昔ながらの煙が黙々と出る鉄板でお肉を焼くスタイルです
カウンターとテーブル席があり、奥に個室の部屋があります。
著名人も訪れる隠れた名店。
一見さんお断りのお店なので、紹介者と一緒に訪れてください

住所:京都府京都市上京区仁和寺街道千本西入五番町5
電話番号:075-462-9455
営業時間:18:30~ 日曜営業
定休日:月曜

ヘルメス

ヘルメスはおばちゃん、、、おばあちゃんに近い年齢の女性が切り盛りしています。
以前は親子で営業されていたみたいですが、私が訪れたときは娘さん(おばあさん)一人でした。
昔の昭和歌謡のレコード盤が並べられてて、五十音別に並べられている雰囲気も無いのですが、
リクエストするとサッと取り出して聴かせてくれます。
料金はビックリするほどリーズナブルでした。
コロナ禍になる以前に伺っているので、今は営業されているのか不明ですが、
営業されていたら近いうちに伺いたいお店です。

住所:京都府京都市上京区上長者町通り千本西入下る五番町177
電話番号:075-462-4284
営業時間:19:00~23:00
定休日:月曜日

まとめ

五番町夕霧楼の小説が本当に好きなので、読んでから散策をして欲しい街です。
小説の舞台になった場所を想いに耽って散策をお勧めします(笑)

ちなみに・・・・
井筒八ッ橋本舗の生八ツ橋のパッケージ「夕子」のネーミングは物語の主人公「夕子」から由来
お土産で貰う夕子パッケージを見ると悲しくなるのは自分だけでしょうか・・・
最近では、いろんな味の生八つ橋が出ていて、購買威力を掻き立てられます(笑)
ミルキーとコラボした生八つ橋も美味しかったですよ。

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この記事を書いた人

海外生活を経て改めて日本の文化に興味を持ち
遊郭建築や古い建築物を巡っています。
花街の歳時記を記録していきます。

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